赤ちゃんの身長が伸びないと悩むあなたへ!知っておきたい考え方と食事量

離乳食の知識
離乳食の知識

毎日の離乳食づくり、お疲れさまです。

離乳食は作るのも食べさせるのも大変ですよね。

一生懸命食べさせていても、身長が順調に伸びない時期もあります。

  • ホルモンのせい?
  • ミルクや牛乳が足りない?
  • たんぱく質が足りないからプロテインで補うべき?
  • しっかり食べさせていないから?

と不安になっていませんか?

結論から言うと、赤ちゃんには個性や成長するタイミングがありますので、心配しすぎなくて大丈夫です。

成長曲線に沿って、毎月順調に身長と体重が増える赤ちゃんばかりではありません。

身長は伸びる時もあれば、そうでないときもあるのです。

この記事では管理栄養士が身長を伸ばすために大切な考え方や、離乳食の量のポイントについて記載しています。

最後まで読むと、赤ちゃんの身長に何が影響するのか分かりますよ。

離乳食を見直して、取り組めることから始めていきましょう。

身長の伸びが横ばいでも気にしすぎない

定期的に測っていても、身長が横ばいの時期はよくあります

大切なのは、成長曲線の範囲のついた部分から大きく外れない成長をしているかどうかです。

身長があまり伸びずに体重のみ増えているようなら、その後に身長も追いつくように伸びる場合がたくさんあります。

身長の伸びが成長曲線の範囲に入っていないなど心配であれば、かかりつけの医師に相談しましょう。

赤ちゃんが大きくなっていくためには細胞分裂を繰り返し、細胞を増やす必要があります。

細胞を増やすには、炭水化物やたんぱく質、脂質をバランスよく摂るのがポイントです。

 身長の伸びには体重も関係する

体重が増えないと身長も伸びないため、身長を伸ばすには体重の増加も大切です。

たとえば、身長が伸びず体重だけ増えているので、離乳食の量を減らす方もいます。

しかし、離乳食の制限は基本的にしなくても大丈夫です。

体重が増えた後に伸びてくるはずの身長を、妨げてしまうかもしれません。

体重だけ伸びる時期は、翌月以降に身長が伸びてくると考えておくと少し気が楽になりませんか?

身長を伸ばすカギは糖質とたんぱく質

特にごはんのような糖質をしっかり与える必要があります。

糖質は、体のエネルギー源となる最も大切な栄養素だからです。

体のほとんどはたんぱく質でできていますが、たんぱく質だけ十分な量を食べられていても成長を促すことはできません。

体を動かすエネルギーとなる糖質が足りないと、たんぱく質がエネルギー源として使われてしまい、成長に使えるたんぱく質が少なくなってしまいます。

結果として成長自体への影響がでてくるので、糖質もたんぱく質も必要量を食べさせてあげましょう

身長のための離乳食のポイント

体重を増やして身長を伸ばすためには離乳食が大事です。ここでは離乳食の量やポイントを時期別にまとめました。

気を付けたいのは、あくまで参考の量や月齢であることです。

赤ちゃんのころは特に吸収率や体格、発達の個人差が大きいので目安としてご覧ください。

離乳食初期(5~6ヶ月ごろ)

初期における1食の目安量は以下です。

1日1さじ1食材から始め、徐々に増やして開始から1ヶ月ほど経った時期の量を載せています。

離乳食目安量
つぶしがゆ~30g
野菜のペースト~15g
豆腐や白身魚、卵黄のペースト5g~10g

いままで液体しか飲まなかったところから、固体をペーストにしたものを1日1回食べ始める時期となります。

食べるための練習はまだ始まったばかりです。

赤ちゃんがうまく食べられなくても、当たり前なので大丈夫と考えてください。

あくまでメインは母乳やミルクです。

離乳食中期(7~8ヶ月ごろ)

中期では1食あたりの目安量は次のようになっています。

目安量の幅が大きいのは、初期から中期に移行したばかりの量と、後期に移行する直前の量では必要量に差があるからです。

離乳食目安量
おかゆ70g~80g
野菜のおかず20g~30g
魚なら10g~15g
肉なら10g~15g
豆腐なら30g~40g
卵なら卵黄1個または全卵1/3個
乳製品なら50g~70g

食べられる食材・量ともに増え、食事回数も2回になります。

離乳食が始まって2か月前後の時期ですが、赤ちゃんはまだうまく食べられません。

中期でも主な栄養摂取源は母乳やミルクですので、赤ちゃんが欲しがるままあげてください。

離乳食後期(9~11ヶ月ごろ)

後期における1食あたりの離乳食の目安量は以下のようになっています。

離乳食目安量
主食おかゆ80g~100gまたは軟飯80g
野菜のおかず30g~40g
果物15g~20g
魚なら15g
肉なら15g
豆腐なら45g
卵なら全卵1/2個
乳製品なら80g

1日2回だった食事回数が3回になり、食事のリズムもついてきます。

赤ちゃんは胃が小さく、3食では必要な栄養素が摂りきれないので、おやつをあげ始める時期でもあります。

後期からは栄養摂取源は母乳やミルクではなく、離乳食がメインです。

しかし、母乳やミルクが好きで食事量が多くないお子さんもいます

赤ちゃんが欲しがっているなら無理に母乳やミルクは減らさず、赤ちゃんのペースに合わせられるとよいです。

離乳食の量は、様子を見ながら増やしていきましょう。

離乳食完了期(12~18ヶ月ごろ)

完了期における1食あたりの離乳食の目安量は表のとおりです。

離乳食目安量
主食軟飯80g~100gまたはご飯90g
野菜のおかず40g~50g
果物15g~20g
魚なら15g~20g
肉なら15g~20g
豆腐なら50g~55g
卵なら全卵1/2個~2/3個
乳製品なら100g

3食+おやつで後期よりもさらに食事量が増え、食べられる食材もさらに広がります。

徐々に食材の好みも出てきて食べムラも出てくる時期です。

せっかく作った離乳食を食べてくれないと、悲しくなりますよね。

好みや主張の訴えも成長の証と割り切り、気持ちを切り替えてしまいましょう。

離乳食が終わっても身長を伸ばすには?

離乳食を卒業しても赤ちゃんの成長は続き、必要なカロリーが増えていきます。保育園に入園するお子さんもいらっしゃると思います。
ご家庭での食事は朝・夕ともにきちんとしたものでなくてよいので、1日3食を食べられるようにしましょう。

乳幼児期に大切なのは「食事を楽しいと思えること」です。無理強いされた嫌な気持ちは記憶に残りやすく、食事そのものを嫌がるようになります。

栄養面も大切ですが、食事が楽しみになるような声掛けや雰囲気づくりを重視しましょう。集中力が続かず量を食べられない場合も多いので、量より質を重視するのも1つの手です。

たとえば、ご飯やベビーフードにかつおぶしや野菜・肉・魚のパウダー、フレークを混ぜるなどの方法があります。

まるごと離乳食シリーズは、国産素材をそのまま粉末にした、離乳食づくりをお手伝いする商品です。
粉末なので、加熱などは不要。そのまま離乳食に振りかけるだけで、栄養を追加出来ます。

まとめ

赤ちゃんにも成長するタイミングがあります。

毎月身長を測っていても、ほぼ伸びないことは決してめずらしいことではありません。

成長曲線の範囲から、大きく外れていないか確認する意識が大切です。

体重だけ伸びているなら、その後に身長も追いつくように伸びる場合が多いので、離乳食は減らさずに成長を待ちましょう

離乳食の期別の、食事量の目安やポイントもお伝えしました。

赤ちゃんの個人差は大きく、吸収率や体格、発達によって変わります。

身長が伸びないと不安になりますが、心配しすぎて心が不安定になると赤ちゃんにも伝わります。

どうしても食事量が増やせないと思ったら、食事の質を高めてみてはいかがでしょうか。

【参考サイト】

記事監修

三好恵子

管理栄養士資格取得後、自治体の職員向け健康管理業務を担い、特定保健指導に従事する。半年で10kg減量者を多数輩出。その後は子育てを経て、行政の臨時管理栄養士として約3年、離乳食教室や乳幼児健診等で指導を行う。

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