離乳食を噛まずに丸のみ?原因と4つの直し方

離乳食がのっているスプーンに手を添える赤ちゃんの写真活用法
活用法

離乳食が進み、離乳食中期(7~8ヶ月頃)になるとポタージュ状の食材から少しずつ形のある食材が食べられるようになります。

赤ちゃんが固形の離乳食をまずに食べていると、「離乳食をのどに詰まらせないか」「ちゃんと食べ物を噛めているか」と心配になりますよね。

この記事では、赤ちゃんが離乳食を噛まない原因と丸のみの直し方を4つご紹介します。

赤ちゃんが離乳食を噛まずに悩んでいる方は、離乳食の与え方を見直してみましょう。

成長に合わない硬さと大きさの食材が原因

カットした野菜が盛っている写真

赤ちゃんが食材を丸のみする原因は、赤ちゃんの成長に合わない硬さと大きさの食材を与えている場合が多くみられます。

赤ちゃんに対して、例えば離乳食中期に初期のみじん切りを与えると、食材が小さすぎて噛む必要がないと判断し、噛まずに丸のみをします。

丸のみは、食材が柔らかすぎても起こります。

逆に食材が大きすぎると、噛めずに口の中で食べ物をめたり、口から食材を出したりします。

赤ちゃんの発達に合わせて、食材の硬さや大きさを調整し与えることが大切です。

噛まないことで起こる2つの悪影響

少しご機嫌ななめな赤ちゃんの写真

噛まないことで赤ちゃんの体に負荷をかける、または成長を妨げる場合があります。

ここでは、噛まないことで起こる主な良くない影響を2つご紹介します。

胃腸への負担が大きい

唾液だえきには消化酵素が含まれており、口をもぐもぐすることで唾液がよく出て食べ物と混ざり合い消化を助けてくれます。

噛まないということは、食べ物と唾液が混ざっていないので消化酵素の効果が発揮されません。

多くの食べ物がそのまま胃腸へ送られるので、消化吸収の働きが悪くなり余計な負荷がかかります。

体の中に取り込まれた食べ物が正しく消化吸収されないと、十分に食べていても、体重が減ってしまい、赤ちゃんの成長に大きな影響を及ぼすことがあります。

噛むことで胃腸の負担は軽減されます。

赤ちゃんの健やかな成長のためにも、離乳食を通して噛むことの大切さを根気強く教えてあげましょう。

噛めるものしか食べず栄養が偏る

成長したときに、噛める食べ物しか食べず栄養が偏る子どもが増えています。

原因は、食生活の変化で柔らかい食べ物が多くなり、昔と比べて食材を噛む力が弱くなっているためです。

厚生労働省の調査によると、戦前と比べて食事に使う時間・噛む回数が半減しているという報告もあります。

参考:ゆっくり食べる みんなの食育|農林水産省

実際、3歳半検診でよく相談されるのが、「保育園で唐揚げが出てくると、子どもがお肉を噛み切れずに1/3ぐらいしか食べないで困っている」といった悩みです。

硬いものを噛めないと、自然と柔らかい食べ物ばかり食べるようになり、栄養が偏る可能性が高くなります。

赤ちゃんの様子を観察しながら、離乳食で噛む習慣を身に着けさせてあげて下さい。

赤ちゃんの噛まない/丸のみの直し方

赤ちゃんがパンケーキをつかんで食べている写真

離乳食の基本は、食材を細かくして赤ちゃんが食べやすい形にすることですが、歯茎はぐきでもぐもぐ出来るようになれば、噛む練習を始めます。

赤ちゃんが離乳食を噛まない/丸のみといった悩みは、形のあるものを食べられるようになる7ヶ月~1歳6ヶ月の間に起こることが多いです。

7ヶ月以降の赤ちゃんに噛む習慣をつけさせるためには、噛まなければ飲み込みにくい離乳食を作ることが大切です。

赤ちゃんに離乳食を噛ませるための方法を4つお伝えします。

食材を大きめに切って与える

噛む練習をするためには、ある程度硬さのある野菜を少し大きめに切って与えて下さい。

噛む必要がある食材を与えることよって噛まないと飲み込めないことが分かると、赤ちゃんは自然と噛むようになります。

おすすめの野菜は、大根、人参です。

大根や人参は、薄めのイチョウ切りや1口大に切って煮るとほどよい硬さになります。

まずは大人の親指と小指で潰せるぐらいの硬さで調理し、離乳食時期に合わせて少しずつ硬さを調整していきましょう。

噛むお手本を見せる

赤ちゃんに大人が噛む様子を見せるのも効果があります。

赤ちゃんは大人のマネをすることが大好きなので、大人がお手本を見せることによって噛む動作をマネするようになります。

噛むお手本を赤ちゃんに見せるときは、大人もなるべく一緒に食事を摂ってあげましょう。

赤ちゃんに声かけをする

言葉を話すことは出来ませんが、生後7ヶ月頃の赤ちゃんは言葉を理解しています。
「少しずつきちんと噛むんだよ~」
「カミカミしようね~」
と、大人がいつも声かけをすることで、大事なことなんだなと分かるようになります。

毎回言うのも大変だなと思うかもしれませんが、大人は根気強く声かけをしてあげましょう。

赤ちゃんの食べるスピードに合わせる

赤ちゃんの食べるスピードに合わせて離乳食を与えて下さい。

よくありがちなのが赤ちゃんの口の中に食べ物があるのに、次の食べ物を口の前に持っていくことです。

ごっくんと飲み込まないうちに次の食べ物を準備してしまうと、赤ちゃんは「食べないと!」と焦り、噛まないで丸のみをしてしまいます。

時間がないときなど「早くたべてほしい」と思ってしまいますが、赤ちゃんは嚙む力の練習中です。

赤ちゃんがきちんとものを飲み込んでから次の食べ物を与えて、食べるペースを考慮してあげて下さい。

離乳食の段階から噛むことを習慣にして、噛まない/丸のみを予防しよう

落ち葉を背景に笑顔で笑うお母さんと赤ちゃんの写真
  • 赤ちゃんの成長に合わない硬さと大きさの食材を与えているのが原因
  • 噛まないことで赤ちゃんの体に与える悪影響は大きい
  • 噛まない/丸のみを直すには、食材を少し大きめに切って与える、噛むお手本を見せる、赤ちゃんに声かけをする、赤ちゃんの食べるスピードに合わせる、4つの方法がある

赤ちゃんの口の周りの発達状況や歯の発育によって、噛む力は個人差があります。

離乳食時期ごとに決められている目安は、あくまで指標です。

実際は赤ちゃんの様子を観察しながら取り組み、一人ひとりの成長に合わせて離乳食を作っていく必要があります。

大人が離乳食時期を意識して、赤ちゃんが噛めるような食材の固さや形状を調整し、噛む姿を見せながら一緒に食事を摂ってあげることが大切です。

離乳食を丸のみしている場合は、赤ちゃんが離乳食を噛むように促し見守っていってあげましょう。

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記事監修

三好恵子

管理栄養士資格取得後、自治体の職員向け健康管理業務を担い、特定保健指導に従事する。半年で10kg減量者を多数輩出。その後は子育てを経て、行政の臨時管理栄養士として約3年、離乳食教室や乳幼児健診等で指導を行う。

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