離乳食で鉄分を食べさせよう!ポイントとおすすめレシピ

人参を使った離乳食の写真活用法
活用法

離乳食で鉄分補給に悩まれている方は、意外に多くいらっしゃいます。

「離乳食に鉄分を取り入れたいけど、何の食材を使って良いか分からない」
「健診で鉄分不足に気を付けるよう言われたけど、どうしたら良いのか」など、ふだん意識していない栄養素の補給は中々難しいですね。

赤ちゃんはお母さんのお腹の中でもらった鉄分を貯めた状態で生まれてきますが、その鉄分は6ヶ月までにほとんど使われます。
そのため、補給を十分にしないと貧血になることがあります。

貧血を予防し、離乳食に鉄分を上手に取り入れるにはどうしたら良いのか。

この記事では、赤ちゃんの鉄分が不足する原因、離乳食で鉄分を上手に摂るための3つのポイントとおすすめの離乳食レシピをご紹介します。

鉄分補給におすすめの時期別・離乳食レシピを見る

成長に対して鉄分補給が追いつかない

ミルクを飲む赤ちゃん

お母さんのお腹の中でたくわえていた鉄分をつかって体を成長させていますが、蓄えがなくなっても鉄分補給のスピードが追いつかなくなってしまうのが赤ちゃんの鉄分不足の原因です。

特に母乳を中心に育てられている赤ちゃんは、鉄欠乏になりやすいことが分かっています。

厚生労働省から出された『授乳と離乳の支援ガイド』にも、「母乳育児の場合、生後6か月の時点で、ヘモグロビン濃度が低く、鉄欠乏を生じやすいとの報告がある」と記載されています。
授乳・離乳の支援ガイド(2019年度版)P32 | 厚生労働省より抜粋)

赤ちゃんに十分な鉄分量を補うために、栄養バランスを意識して離乳食を進めていきましょう。

鉄分不足で起こる症状

窓際で泣いている赤ちゃんの写真

赤ちゃんが鉄分不足になると、体内の酸素が常に不足している状態になり、効率良くエネルギーが体内に運ばれず、体が大きく成長しにくくなります。

また赤ちゃんの情緒面も不安定になりがちで、ぐずったり癇癪かんしゃくを引き起こしたりします。

鉄欠乏性貧血になる前に十分な鉄分の補給を行い、貧血を予防することが大切です。

参考:Vol.23 乳児期の鉄欠乏について ベビーケアレポート(専門情報) – 小児医療・育児関連専門職の方の情報サイト|和光堂

離乳食初期には鉄分の補給はいらない

野菜入り七分がゆの写真

離乳食を始めたばかりの時期には、鉄分の多い食材を与えなくても大丈夫です。

体内に蓄積ちくせきした鉄分を6ヶ月頃までは使うため補給の必要はありません。

初期の離乳食は、柔らかい米がゆや野菜をつかった離乳食が中心です。

鉄分を含む食材は、離乳食中期以降に取り入れてあげましょう。

中期以降に使える鉄分が多い食材

納豆

生後7ヶ月以降の離乳食中期には、鉄分が多い食材を離乳食に使うことで貧血の予防が期待できます。

鉄分は、体内への吸収率の違いでヘム鉄と非ヘム鉄の2種類に分かれています。

ヘム鉄は鶏レバーやささみなどの食品に含まれ、非ヘム鉄は小松菜やほうれん草などの食品に含まれます。

ここでは離乳食中期以降に使える、鉄分が多い食材をヘム鉄と非ヘム鉄に分けてご紹介します。

ヘム鉄が多い食材

  • 肉類:赤みが強い肉は鉄量が多い
    (鶏レバー、豚レバーがおすすめ)
  • 魚類:しらす干し、かつお、ぶり

まるごと鶏レバーの商品ページ

非ヘム鉄が多い食材

  • 豆類:納豆、豆腐
  • 野菜類:青菜野菜は鉄分量が豊富

ほうれん草、大根、ブロッコリーがおすすめ

鶏・豚レバーは、鉄分のほかにビタミンAが多く含まれています。
ビタミンAは摂取しすぎると過剰症になる可能性があるため、レシピやパッケージに書いてある摂取量を守って下さい。

ちなみに、摂取量を越えた量を離乳食で与えたとしても1日1回程度であれば大丈夫です。
極端に敏感びんかんになる必要はありません。

ビタミンAの過剰摂取が気になるけど鉄分補給をしたい場合には、レバーだけでなく色々な食材から鉄分を摂るように離乳食を用意すれば安心です。

離乳食で鉄分を上手に摂るための3つのポイント

ブロッコリー
白皿に盛られているブロッコリー

鉄分を食べ物から摂っても体の中に吸収されるのは、ほんの少しです。

離乳食で鉄分を補うためには、鉄の吸収率を上げることが大事です。

ここでは、離乳食で鉄分を上手に摂るためのポイントを3つお伝えします。

吸収率の良いヘム鉄を積極的に与える

鉄分が不足しがちな赤ちゃんには、吸収率の高いヘム鉄を積極的に取り入れましょう。

ヘム鉄と非ヘム鉄の吸収率を比べてみると、ヘム鉄のほうが20%も多く吸収されます(大人の場合)。
鉄分が多く摂れるように、ヘム鉄を含んだ食品を摂るようにして下さい。

参考:第21回 上手な鉄分の摂り方  栄養士コラム|同好会グループ

ビタミンCも一緒に摂る

ビタミンCは、鉄分の吸収を助けてくれる働きがあります。

ブロッコリーなどの緑黄色野菜を離乳食に加えて、ビタミンCの多い食材を一緒に摂るようにしてあげましょう。

離乳食のレシピでは、緑黄色野菜を使ったミルクスープのレシピを紹介しています。

このレシピはブロッコリーを使い、ビタミンCを摂れるので鉄分の吸収を高めてくれます。

ツナからでるだしが赤ちゃんの食欲をそそります。

【離乳食中期】緑黄色野菜のミルクスープのレシピを見る

炭水化物やタンパク質も合わせて与える

鉄分が多い食品ばかり与えていても、鉄分の不足は解消しません。

鉄分を効率的に吸収するためには、鉄分のほかに炭水化物やタンパク質の食材を摂り、エネルギーやほかの栄養素もきちんと食べる必要があります。

鉄分だけに偏らず、炭水化物やタンパク質も合わせて与えてあげましょう。

おすすめの時期別・離乳食レシピ

鉄分補給におすすめのまるごと鶏レバーを使った離乳食レシピを時期別でご紹介します。

【離乳食中期向けレシピ】

【離乳食後期向けレシピ】

【離乳食完了期向けレシピ】

まるごと離乳食シリーズは、国産素材をそのまま粉末にした、離乳食づくりをお手伝いする商品です。
粉末なので、加熱などは不要。そのまま離乳食に振りかけるだけで、栄養を追加出来ます。

離乳食に鉄分を上手く取り入れて、貧血を防ごう

赤ちゃんを抱くお母さん
  • 赤ちゃんの体の成長の鉄分は6ヶ月で使い切る
  • 中期以降に鉄分のとれる食材は、鶏・豚レバー、しらす干し、かつお、ぶり、納豆、豆腐、ほうれん草、大根、ブロッコリー
  • 離乳食で吸収率の良いヘム鉄をだけでなくビタミンCを一緒に摂る
  • 鉄分以外にも炭水化物やタンパク質も合わせて与える

6ヶ月以降に離乳食で鉄分をきちんと補うことで、赤ちゃんの鉄分不足の貧血予防にもつながります。

ただし鉄の多い食材だけを与えるだけではなく、いろいろな食材を意識してバランスよく離乳食に取り入れていくことが大切です。

鉄分を取り入れた離乳食レシピを上手く取り入れて、赤ちゃんの貧血を防いであげましょう。

記事監修

三好恵子

管理栄養士資格取得後、自治体の職員向け健康管理業務を担い、特定保健指導に従事する。半年で10kg減量者を多数輩出。その後は子育てを経て、行政の臨時管理栄養士として約3年、離乳食教室や乳幼児健診等で指導を行う。

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